全ての樹木が枯れ、寒風吹き荒ぶ冬。 雪が積もり肌身に染みる深々とした寒さの家の中で、澪は自らのお腹をストーブで暖めていた。 後ろの台所で包丁の軽やかな音を刻む母の静に向かって話す。 「1月は、樹月君の生まれた月だと言ってたっけ。 今日性別が分かったんだけど、男の子なんだって! うふふっ、きっと樹月君の生まれ変わりだよね!」 そう言って澪が微笑み、膨らんだお腹を大事そうにさする。 「ずっと、一緒だよね…約束だよね」 (終)
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